公開直前『戦場のレクイエム』ディスカッション試写会IN早稲田大学開催
2009/01/15 05:32
中国”国共内戦″を美化することなく、史実の裏に隠された悲劇と、その後に続く感動の物語を迫力溢れる映像と卓越した演出力で描いた戦争ドラマ『戦場のレクイエム』。1月17日に日本公開となる。
公開に先立ち、早稲田大学中国人留学生会及び、早稲田大学国際コミュニティセンターが中心となり、「これまでの中国、これからの中国」をテーマにした学生らによるディスカッション付試写会が早稲田大学の教室内にて行われた.
2009年は中華人民共和国建国60周年の年。早稲田大学国際コミュニティセンター及び、早稲田大学中国人留学生会(約1000人)は、建国60年を記念して、60年前に起こった「国共内戦」をテーマにした映画『戦場のレクイエム』の試写会を実施、その後、『これまでの中国、これからの中国』をテーマにした学生らによるディスカッションを、1月10日早稲田大学内教室(14号館)にて開催した。
試写会には、中国人留学生のほか、日本人の学生、また英語圏の学生も参加、国際色豊かな学生たちで会場はほぼ満席となった。
試写会の後のディスカッションでは、ゲストとして、中国語教育を専門とする砂岡和子教授(早稲田大学政治経済学部教授)と、今回のイベントの主催者である早稲田大学中国人留学生会会長 蘇広宇(スウ・ゴンユイ)さんが登壇、「意外と知られていない中国の近代史”国共内戦”について」、「映画の感想」、「中華人民共和国建国60年以降の中国に期待すること」をテーマに、ディスカッションを行った。
中でも一番熱い討論となったのは、”この映画は戦争を美化しているのではないか”、という点。特に主人公が仲間の名誉回復のため、その後国と戦っていく姿が、「戦争を否定しているわけはなく、戦争したが、国から評価されなかったことが問題だった、という内容にも見える」と日本人学生が発言すると、それに対し、中国人留学生からは「この映画は戦争を美化しているわけでなく、人間ドラマを描いていると思う」と発言があがった。 続けて「監督はどっちが悪玉でどっちか善玉かを描いたのではなく、戦争は人間に不幸を与えるものだということを描こうとしたんじゃないか」、「いや、体制側を擁護している印象があった。戦争を美化しようとする隠された意図が見える」、「歴史ではなく人間ドラマとして描いている部分が強いと思った」など、学生たちを中心に意見が飛び交い、白熱した議論となった。
最後に、「今後の中国に期待すること」についてテーマが及ぶと、「今後の中国に期待することは”信頼”です。日本も中国も心をちゃんと伝え合っていける人間関係を築いていきたい」と日本人から意見が挙がると、砂岡教授は、「中国は日本人には理解できないほど長い動乱の歴史を経験してきた国です。まずは相手の歴史を理解することが必要だと思います。」と語った。
続けて蘇さんは、「この映画を通じていろんな人に中国のことを知ってもらいたいと思い、今回のディスカッション付試写会を企画しました。中国は2009年になって安定したといわれますが、まだまだ途上国なので、そのスピードに慣れていない部分があります。そのためにはいろんな国の方たちから協力してもらい、お互いに信頼すること、協力し合っていくことが一番大切だと思います」と語ると、会場からは大きな拍手が起こった。
ディスカッション後も、蘇さんの周りには多くの参加した学生たちが集まり、握手やメールアドレスを交換するなど、早くも日中の架け橋としての大きな一歩を果たしていた。
<STORY>
第2次世界大戦後、中華人民共和国建国前夜―。人民解放軍と国民党軍の戦いの中で、最も死者が多く、最も熾烈な戦いと言われた准海戦役が勃発。人民解放軍139団3営第9連隊長グー・ズーティ(チャン・ハンユー)以下48名の部隊は、撤退のラッパが鳴らされるまで、旧炭鉱を死守せよという指令を受ける。しかし、圧倒的に数で勝る国民党軍の攻撃に、部下たちは次々と命を落としていく。負傷した兵士が死に際に「ラッパの音が聞こえた」とグー・ズーティに撤退の進言を遺すが合図を聴いていなかったグー・ズーティは戦いを続ける。だがその時すでに他の部隊は撤退しており、自分の部隊だけ全滅という最悪の結果だけが残った。そして戦場に散った仲間は、名誉の戦死ではなく、失踪者扱いになっていることが分かる。果たしてあの時、撤退のラッパは鳴っていたのか…。そして仲間の名誉は取り戻せるのか…。グー・ズーティの長く険しい第二の人生が始まったー。
監督:フォン・シャオガン(『イノセントワールド-天下無賊-』『女帝[エンペラー]』)
キャスト:チャン・ハンユー/ドン・チャオ/ユエン・ウェンカン/タン・ヤン/フー・ジュン
2007年/中国映画/原題:集結號/
字幕翻訳:税田春介 配給:ブロードメディア・スタジオ
09年1月17日(土)より、シャンテ シネ他全国順次ロードショー!


























